大学

剽窃と引用

ネット上からの不正コピペを判断する支援ソフト「コピペルナー」12月11日13時15分配信 RBB TODAY ソフト開発会社のアンクは11日、コピペ判定支援ソフト「コピペルナー」を発表。12月下旬から発売開始する。おもに教育機関・ビジネス向けとして販売する予定。…

「重点化」の果てに

朝刊の一面に、文科省が国立大学の次期中期目標の項目として、大学院博士課程の定員減を盛り込んだことが報じられている。各大学の事情を考慮して自主性に任せるが、定員減を達成した大学には交付金を手厚くすると。 ずっと言われ続けているポスドク問題への…

大学破壊進行中

実のところ、4月から二ヶ月あまり、授業のパフォーマンスという意味では絶不調が続いていたのだが(5月中は変な鼻風邪が続いたせいもあるけど)、ようやく油が乗ってきた感じがする。その調子で非常勤三コマをこなし、あいかわらず疲れる電車内で読んだのは…

卒業論文

卒論の添削添削添削……。卒論って何なのさ、その指導って何なのさ、という疑念と戦いながら。疑念というのは、私の知っている卒論とその指導は、「学生が勝手に書いて←教員が大まかにコメントする」というものであって、決して「添削」ではないのである、とい…

学問の不自由

非常勤。『ダロウェイ夫人』の講義、学生に報告をやらせてみたら、かなりいける。冒頭の花屋のパストラル性と、それを断ち切る自動車のバックファイアの音の分析など、当然パストラルとかいう言葉は知らないけれども感性的にはちゃんとクリティカルなところ…

初顔合わせ

ゼミ初回。昨年度までの水曜日は、1限から3限のゼミまで連続、その後はだいたい会議という感じで、地獄の一日。ゼミまでたどり着いた時にはもうぐったりしていた(体力落ちたなあ)が、今年は1限がなくなって、それだけで体力も気力も充実。学生たちのまとま…

謹製悲劇

いつもながら4月の最初の授業は疲れますわ。本日は本務校の授業開始日でとりあえず2コマ。 帰宅して夕刊を見ると、一面に国公立大の助成金についてデカデカと。第三者評価の結果に従って、「努力」を示している大学に助成金を配分すると。ああ、これで、「努…

AO田刈り

月曜から平常営業。先週は入試関係でほぼ一週間休講。授業再開して残るは二週間。教える方も教えられる方も、「死後の生」を生きているような状態で、もう惰性。このスケジュール、なんとかならないものか。 今日の新聞に、中教審の部会から「AO試験に学力テ…

わんわん

双子の姉よ。動物を見たらすべからく「わんわん」と呼ぶのは止めよ。 まあ、双子の妹は「わんわん」と「なーなー(にゃーにゃー)」の二つしかないのだが。それにしても、うちにいる動物は、犬ではないことは確か。 本日は、大学院説明会の前に、京滋私大教…

専門(笑)

本日は来年のゼミ説明会のため非常勤を休講に。 前書いたように、来年は「アダプテーション」をテーマに。「辞書を引くのが好きな人は楽しいと思います。辞書を引くのが嫌いな人は来ないでください」と警告。伝わったかどうか。 二年目で「専門」を放り出し…

感謝。

勤労感謝の日とは日頃の労働に感謝をささげるための休日だと思っていたが、いつの間に「この日に勤労できることに感謝しつつ働く日」になったのか。 というわけで非常勤二コマ。 テンション上がらない。 それに、なにより、京都に住んでいると、こんな三連休…

詩吟会

公開講座でミホール・オシールさんのポエトリー・リーディング。いつの間にやらまた準備にかけずり回っている。まあ、そういう巡り合わせか。 意外に(と言っては失礼だが)よかった。本人が朗読がうまいということもあるのだろう。渾身のパフォーマンス。 …

ボーレイ

授業、卒論添削、翻訳、読書、授業準備、その他書類、大きな懸賞がもらえるかもしれない書類書き。 今日は「英文法」を1コマ。本来は全くの専門外だが、文法学ではなく、完全に高校までの文法をたたき込む授業。さぞかし不評であろうが、これをやってもらわ…

卒論

最近(主に安価な子供用品を探すために)ネットオークションを見ることが多いのだが、「卒論」の出品に遭遇した。自分が書き、出した卒論を売ります、というもの。 もちろんこれは犯罪行為(剽窃で学位を取るのだから、詐欺罪にあたるのではなかろうか。法学…

パパ、イヤ

昨日は卒業式と卒業パーティー。私が赴任してから二度目となる。 初年度の三回生のゼミ生が卒業ということで、ある意味本格的な送り出しは初めてということになる。顔も知らない新任教員のゼミに飛び込んできた猛者たちの、今後の旅路が佳きものになるよう祈…

公共性

発表準備にかまけて先送りし続け、締切の迫った大学の書類書きで一日が終わる。 外部の組織に、「うちの大学、こんな感じだけどどうよ?」と伝え、評価してもらうというもの。 ある書類は「大学の社会貢献」についてのもの。大学とは健全な形で存在するだけ…

「努力義務」と「義務」のあいだ

朝、目が覚めたら、四囲の山の頂に白いものが。ずるずる引き延ばしてるタイヤ交換、いよいよせねば。 id:drydenianaさんのとこから孫引き。Asahi.comより。 教員の教育能力向上研修、全大学に義務づけ 文科省 2006年12月17日15時51分 文部科学省は、すべての…

現代文芸論研究室

http://www.l.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/report.cgi?mode=2&id=65 こんなのが。シンポジウム、今日じゃないか。この改組の内部的な意味はよくわからんが、個人的にはこういうのは歓迎。良かれ悪しかれ東大のすることはインパクトを持ってしまうので、これは、例…

死を忘れる

kicaさんのところから拾ってきました。大橋洋一『現代批評理論のすべて』インタヴュー。ほほ。面白い。『すべて』のことはともかく(『英語青年』書評ってそんなに悪意があったかなあとは思いつつ)、文学部の未来についての所見は的確だと思う。文学に興味…

公平性

本日(もう昨日)は、本来狼協会の例会で東京の予定だったのですが、諸事情により自宅待機。関係者のみなさま、すみません。しかも、結局待機のまま一日が終わる。 しようがないので先延ばしにしていた採点作業。100人分のテスト×3の採点をサボっていたので…

接続教育

本日は大学で「接続教育」を主眼としたセミナー(?)の講師。内容は高校と大学の勉強の仕方の違い、試験やレポートについてなど、一年次生を対象としたオリエンテーション的なもの。小委員会のメンバーであることからお鉢が回ってきたのだが、気づいてみれ…

「女子大」

中京女子大が、名前は「女子大」のまま男子も受け入れを始めるそうな。 共学化というのは、おそらく現在の全ての「女子大」の改革オプションに入っているものだろう。それを実行して、少なくとも短期間は学生を増やしている大学もある。ただし、大学のような…

あのころのジャズ

英語×2、ゼミ、学科会議と教授会のフルコース。ゼミは以前少し書いたが、「翻訳」ゼミと称する。いきなりチョムスキーの文章を(もちろん、言語学方面の文章じゃない)。英語をしっかり読めることも重要だが、知らない情報をネットも駆使して集める訓練(や…

訳読について考えてみた

本日は英文法の授業、大学院生指導、編集者と翻訳打ち合わせ。 英文法は本来英語学の先生がやるべき類のものだが、今年度は買って出た。私、「英文法」というやつが結構好きでして。いや、ごく古ーい英文法ですけど。古い古いとバカにできたものでもなく、高…

新学期2

本日は英語2コマとゼミ初日。 時節柄、業界系ブログは「新学期」の話題でもちきり(というほどのテンションでもないが)だが、「やられた」と思わされてしまうのはやはり内田樹氏のブログ。曰く、 何を買いに来たのかわからない客と、何を売っていいのかわ…

プレミア

昨日は登録指導+学科会議+新任教員歓迎会。今年の新任教員の歓迎会であるとともに、私、それから過去5年間くらいに入った教員全員の歓迎会。 本ブログで散々えげつなく宣伝をくり返している『現代批評理論のすべて (ハンドブック・シリーズ)』、ふとアマ…

減俸。

最近発見して(どこのどなたかは知らないが)、結構うんうんと頷きながら読んでる、「塾講師のつぶやき」のWallersteinさん(すごい名前だ)のエントリー(http://d.hatena.ne.jp/Wallerstein/20060403)。全国の経営難の、もしくはその危機を感じている大学…

分からない授業

入学式。私の抱く感慨は、京都に来てからもう一年か……というもの。すっかり慣れたような気もするし、そうでない気もする。ただ、人間の適応能力というものにはいつもながら驚かされる。人間は、大量の外部刺激に対して感受性を高め続けては「もたない」ため…

大学英語の現在

非常勤先の非常勤講師懇談会。懇談会というか説明会。入学者が予想以上に来てしまって、クラスを増やす必要が出て大変、とかいう、とてもうらやましい話を耳にする。とても、うらやましい。 昨今の大学の英語プログラムの典型的特徴は以下の通り。 ・TOEICな…

大学英語試験かくあるべし

図書館で『英語青年』をぱらぱら。特集の「大学英語問題を批評する」。大学入試の英語に関して、特に予備校関係者や高校の先生が抱くであろう不満として、「教えてないことを出すな」「古くさい英語を出すな」というのがあるだろう。こと英語に関して、「教…