卒論

 最近(主に安価な子供用品を探すために)ネットオークションを見ることが多いのだが、「卒論」の出品に遭遇した。自分が書き、出した卒論を売ります、というもの。

 もちろんこれは犯罪行為(剽窃で学位を取るのだから、詐欺罪にあたるのではなかろうか。法学部出身のくせによく分かりませんが)。

 しかし、それ以前に、実際売買された卒論で卒業する学生が存在するとして、なぜそんなことが可能なのかと首をかしげてしまう。だって、それが可能であるということは、卒論提出までの過程に指導教員はまったく触れず、学生は「完成品」をいきなり提出するということではないか。

 例えば私の場合、段階的に提出締切を5回設けている(十数人いるので添削は言語に絶する苦行)。当然、卒論がだんだん出来上がっていく過程は把握できる。それとも、他の(商売繁盛している)大学では、指導学生が50人くらいいて、そんな対応はできないなどということでもあるのだろうか。

 謎である。