減俸。

 最近発見して(どこのどなたかは知らないが)、結構うんうんと頷きながら読んでる、「塾講師のつぶやき」のWallersteinさん(すごい名前だ)のエントリー(http://d.hatena.ne.jp/Wallerstein/20060403)。全国の経営難の、もしくはその危機を感じている大学は、おそらく大学の予算の大部分を占める人件費に手をつけるだろう。しかし、本俸に手をつけるのはさすがに抵抗が予想されるので、手当類、とくに「研究費」がターゲットになる。その際のレトリックは、この関西大学理事長のごとく「うちは教育重視です」である。

 そうか。分かった。私の研究は自力で進めたものであって、大学に還元する必要はないのか。では、私費もしくは自力で獲得した研究費で買った本から得た情報は、絶対に授業では使わないし、研究結果を発表する際も大学名は出さないぞ。

 ……おかしな話である。研究と教育が分離可能であるという妄想は、これまで目にすることのなかった風景を大学に現出させるだろう。そしてその風景は荒涼たるものだろう。

 これを読んでる大学経営者のみなさん(いるわけないけど)、やるなら正々堂々と、本俸を削ってください。研究費から削るなどというケチなことをやる大学に未来はありません。