AO田刈り

 月曜から平常営業。先週は入試関係でほぼ一週間休講。授業再開して残るは二週間。教える方も教えられる方も、「死後の生」を生きているような状態で、もう惰性。このスケジュール、なんとかならないものか。

 今日の新聞に、中教審の部会から「AO試験に学力テストを入れよ」という見解が出たという記事が。いやいや、AO試験って学力以外の基準で測る試験じゃなかったのかい? いや、私もAO試験の現状はダメだと思うが、ダメだからってそんな中途半端な折衷案を出さないでいただきたい。

 学力試験を入れろというくらいなら、「AO試験禁止」とでもしてもらった方がよほど良い。年が明けないうちに学生を「青田刈り」することに、本質的な利点は何もないが、みんなやっているのはなぜかというと、みんなやっているからなのである。やらなかったら他に持って行かれるから。それだけ。

 だから、みんなで一斉に止められればそれに越したことはない。

 考えてみれば、「みんなで一斉に止められればみんな幸せになるのに、みんなやっているから止められない」ことがこの世にはいかに多いことか。しかし、「みんなで一斉に止められたら」という願望が、この上なく危険なことも分かっているのですよ。忍耐、忍耐。