2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「重点化」の果てに

朝刊の一面に、文科省が国立大学の次期中期目標の項目として、大学院博士課程の定員減を盛り込んだことが報じられている。各大学の事情を考慮して自主性に任せるが、定員減を達成した大学には交付金を手厚くすると。 ずっと言われ続けているポスドク問題への…

固有名問題の解決

昨日は本務校の言語社会研究科のプロジェクトの、招聘講演。カリフォルニア大学アーヴァイン校のDina al-Kassimさんによる講演会。 今年出る本のイントロダクションにあたる部分だそう。ポストコロニアル・アヴァンギャルドを定式化するために提出されるrant…

大学破壊進行中

実のところ、4月から二ヶ月あまり、授業のパフォーマンスという意味では絶不調が続いていたのだが(5月中は変な鼻風邪が続いたせいもあるけど)、ようやく油が乗ってきた感じがする。その調子で非常勤三コマをこなし、あいかわらず疲れる電車内で読んだのは…

届かない手紙

カード会社から、「メールアドレスを変更したら届けてください」と注意を喚起するメール。このメールは、メールアドレスを変更して届けていない人たち、つまり一番肝心なメッセージの宛先に届かないのではないのかい。 イギリス文化の授業は『愛と戦いのイギ…

ヴィスワナさんさん

本日はGauri Viswanathanさんのセミナーに野次馬、のつもりが意外とこぢんまりとした会で、参加者が全員自己紹介をするような感じ。 告白すれば、Masks of Conquest以来、訳したサイードのインタヴューを除けば、フォローしてなかったのだが、オカルティズム…

事後的に思うこと

インプロヴィゼーションが不得意、と書いたが、それは単に頭の回転が鈍い、もしくは口の回転が鈍いということで、あのような場では必ず、コメントに対する返答を組み立てている間に話題は次に進んでしまい、言うタイミングを逃す、ということが起きてしまう…

私の文学宣言

殺人事件が起きる度にマスメディアは「動機」に注目し、理解不能な被疑者が「動機」を語るのをかたずをのんで見守るという塩梅になるのだが、被疑者が「なるほど」と思わせる動機を開口一番に語る、ということはまずない。当然である。殺人のような極端な例…

投擲、狂乱

TAGTASフォーラムのレクチャー、終了。 とにかく啓蒙的になろうなどとこれっぽちも考えず、ギリギリのところまで突っ走ろうという構えだったが、やはりそれでよかったのだろう。最終的にはみなさんには楽しんでいただけたようで、一安心。 50分ほど話した後…

ここで跳べ

昨日はイギリス文化の一コマと教授会、そして第7回目の「歓迎会」。これにて歓迎会は終了。イギリス文化については、プロパガンダの章を。報告者がYouTubeから、当時のニューズリールを見つけてきてくれて観賞。ナチのプロパガンダ映画を再編集して、ヒトラ…

アフォーマティヴがヤバイの

Walter Benjamin's Philosophy: Destruction and Experience作者: Andrew Benjamin,Peter Osborne出版社/メーカー: Clinamen Pr Ltd発売日: 2000/06メディア: ペーパーバック クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見る 本日は二コマの後夕方から緊急…

一気書き

興が乗ってきて、土日月で金曜のレクチャーの原稿を一気書き。まだ、引用と引用をつないだ、という感じの部分が大半なのでこれから肉づけか。タイトルは「アゴニズム/未来性」。筋書きとしては、去年やった共同レクチャーをおさらいした上で、アヴァンギャ…

熱い一日

明石書店の状況について、こちらに詳しく載りました。 本日は三コマ終えて遅れながらTAGTASフォーラム、id:takashimura氏のレクチャーへ。レイモンド・ウィリアムズのDrama in Performanceを精読する。今回は、「読むための準備」を丹念にする回。氏のウィリ…

メモなので

疲れた。木曜は非常勤ではるばる都心まで行っているのだが、どう考えても京都の4年間で電車に弱くなってる。電車に乗るだけで、疲れる。そのうち慣れるか。 目白方面はHowards Endを、学生にレポートしてもらう第一回。この演習によって懸案のHowards End論…

うんちと他自律性

今年は(今年も、だが)月曜が「研究日」という名の授業準備日だが、この先夏休みまではまとまった時間を取って子供の相手をできないかも、ということで、日曜までに授業準備を済ませて平日狙いの月曜に「たまどー」へ。多摩動物公園へ。こりゃ、2歳児には…

いま、ここにあるポスト冷戦

本日は本務校で「冷戦読書会」。M浦さんによるプロジェクト報告。 ひとことでまとめてしまうと、「文学史ではなく系譜学」ということである。冷戦初期に醸成されたリベラリズムと、そのリベラリズムに拘束されつつそれを生産した文学作品を読むポスト冷戦下…

アゴニズムについての覚書

アヴァンギャルド・レクチャーにむけてギアがひとつ上がった感じ。テーマは「アゴニズムと未来性」という方向でどうだろうかと考え始める。ポッジョーリが論じるように「アゴニズム」はギリシャ語の「アゴーネー(競技場)」そして「アゴーニア(苦悶)」と…

告知とネタばらし

風邪が微妙。しかし昨日は大学時代の友人たちを招いて自宅居酒屋開業。さらにその前日はジャズピアニストとして活躍中のこれまた大学時代の友人のライブ。みんなで「隔世の感」を抱きあい、ため息をつきあう。 ところで告知など。「TAGTASフォーラム──条件な…

マイホームパパ

ゴールデンウィークと呼ばれるものに入ったので、仕事は山積みながら家のことをする二日間。とりあえず、庭の芝植えと懸案のダイニングテーブル+椅子購入。自宅には狭いながら庭があるものの、土がむき出しの殺風景な感じになっていたので、植え方を調べて…

自転車操業

本日は授業前にこちらでの初散髪。家にほど近い美容院に。(こういうとき、美容院を決める根拠って完全に「見た目」なんだよなあ。) 担当してくれたお兄ちゃんと話していて、イギリス文学を研究していると言うと、そのお兄ちゃんイギリス映画が好きとかで今…