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「ガチンコ勝負!」みたいな雰囲気を醸し出していた新自由主義読書会、なんだか脳みそがフニャフニャしてしまい、観客のみなさまには期待はずれな結果に終わる。不徳のいたすところでございます。 しかし、「マイケルズじゃ元気でない」という、昨日口走った…

私はカナダ人

ああ、なんだか疲れた。なんでこんなこと(どんなこと?)になってんだか。 そんな中(どんな中?)、こんな古本をいただく。ニュー・レフトの思想 (1968年)作者: 佐藤昇出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1968メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を…

筋肉痛と50周年とヘーゲルとハイチ

結局、テレビと掃除機を購入することになったのだが、ネットで注文しているときにふっと意識を失って気づいたらWii Fit Plusもなぜかうちに届く。二日ほどボクササイズやヨガをしただけで、全身筋肉痛とはこれいかに。いかに、というか日ごろの運動不足の激…

依存万歳

昨日は新自由主義読書会。フレイザー本は、あのあいまいなところが何一つないものの書き方にとまどいつつ、とにかく90年代半ばにフェミニズムの文脈で「再配分」を言ったえらさというところでは一致する。バトラー、ベンハビブとの論争という文脈はあるもの…

BIから「ウィリアムズとフーコー」へ

DDWin問題も解決し、いよいよ仕事できる状態に。というわけで土曜日の研究会の準備を始める。 お題のFraser本を開いてみると……おお、ずっと言っている「ウィリアムズとフーコー」について書いてある章があるじゃん。(今まで知らなかったバカなわたし。)し…

勇み足

昨日書いたとおり授業は金曜で終わり、一応の「春休み」が訪れたわけで(とはいえやはりそれなりに大学に通わねばならないみたいだが)、腰を据えて「仕事」にかかかる。 この春休みはとりあえずほぼ終わりかけの翻訳一本を仕上げ、半分も終わってない翻訳(…

可知の共同体

業界的には残酷な日々。残酷な週末の前、先週はKO大学で一回きりの講義。うーむ、やはりというか詰め込みすぎた。あと、『ハワーズ・エンド』は仕方ないとしても『日の名残り』の映画版を観たことのある学生が一人もいないとは。でもなあ、1993年の映画だか…

往復書簡(届いた手紙)

第一信が発されて、返事がなくて、おしまいかと思っていた斎藤環×茂木健一郎の「脳は心を記述できるか」、いつのまにか再開されてますな。再開というか、モギケンがようやく返信をよこしたという。 間があきすぎて、斎藤環の最初の批判文から読み直す必要が…

来たらざる共同体

そろそろゲラゲラ・モードから脱して授業の準備など。じつは年末から(髪切った後から)しつこい風邪を引いており、今日は魅力的な酒席の誘いがあったものの断念。非常勤先は早くも期末試験。「授業の準備はできるだけ手っ取り早くモード」にシフトできてお…

暗く楽しいウェールズ文学

ゲラゲラ、ゲラ。というわけで、ゲラの赤入れは「ぶれ」を防ぐためにも一気にやるべきだという信念のもと、でも大掃除なんかもしながら、または子供をたまどー(今年三回目)や釣り堀つきの魚料理屋(居酒屋?)に連れていったりしながらゲラにとり組む日々…

楽しいウェールズ文学

Resistance作者: Owen Sheers出版社/メーカー: Anchor発売日: 2009/02/10メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (3件) を見る 1944年、ノルマンディー上陸作戦、失敗。ドイツ軍の反攻にイギリス軍は潰走。ロンドン陥落も間近。いっぽう、南ウェール…

RWで暮れる一年(いや、まだまだ)

昨日はレイモンド・ウィリアムズ研究会。BBCのドキュメンタリーBorder Crossingの検討会と、『レイモンド・ウィリアムズ研究』合評会。前者については、前に書いた印象は変わらず。Politics and Lettersでの総括→危機→ウェールズ回帰というナラティヴのにお…

スキル社会の日の出

非常勤先でコイツの最終回。(年内に終了、という、非常勤先の余裕の学年歴に嫉妬。あ、でも、始まりが早かったか。)Remains of the Day作者: Kazuo Ishiguro出版社/メーカー: Faber & Faber発売日: 2005/03/03メディア: ペーパーバック クリック: 1回この…

先進リベラリズム=第三の道?

昨日は新自由主義読書会。Powers of Freedom: Reframing Political Thought作者: Professor Nikolas Rose出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 1999/05/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (3件) を見る この本から、"Advanced …

剽窃と引用

ネット上からの不正コピペを判断する支援ソフト「コピペルナー」12月11日13時15分配信 RBB TODAY ソフト開発会社のアンクは11日、コピペ判定支援ソフト「コピペルナー」を発表。12月下旬から発売開始する。おもに教育機関・ビジネス向けとして販売する予定。…

第二ラウンド

本日は、先週第二章でつまづいて敗北を喫したこれを、大学院ゼミで。The Theory of the Novel作者: Georg Lukacs出版社/メーカー: Merlin Pr発売日: 1971/04/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (2件) を見る とりあえず、第二章までの議論をMa…

精神分析はふつうである

昨日は編集会議にかこつけた飲み、もしくは飲みにかこつけた編集会議。今日は同じ吉祥寺で、前に告知していたJuliet MacCannellさんを囲むワークショップ。 実は、正直に告白すると、事前にもらっていたペーパーを読んで、「うーん、微妙……」と思っていた。…

教科書いろいろ

なんだか最近、ようやく「ふつう」になってきた感じ。今年の前半はあらゆる意味でバタバタしていて体調も低調だったし、10月のウェールズは楽しくも激しかったし、またここのところ体調は悪かったものの、今週になってにわかに「ああ、毎週同じこと繰り返し…

ジェイムソン新刊

注文したまま忘れていましたが、発送された模様。タイトルと宣伝文句からはえもいわれぬ迫力が伝わってきて、後期ジェイムソンの「主著」といった意気込みを感じますが、さて。Valences of the Dialectic作者: Fredric Jameson出版社/メーカー: Verso発売日:…

切ったり書いたり

桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿と申しまして、夏の間伸びきった家の二本の梅の木を、恒例の書類書きをする合間にちょくちょく切る一日。(と思ったら結構本格的に刈り込むことになって疲労。) 庭いじりをしていると想起されるのは、先日観たBBCドキュメンタリーで…

いざ往かん

明日からいよいよイギリスへ。もちろん原稿は仕上がっており、予行演習に読んでみたが、英語のペーパーを40分読むというのはやってみると疲れるもんです。最後の辺は口がヘロヘロになってしまう。日頃の鍛錬が足らぬ。それはともかく、行って参ります。あと…

残滓を笑うな

英語ひとつとゼミふたつ。学部ゼミでは学生の要望により、これを。アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで作者: 菊地成孔,大谷能生出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/08/28メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 84回この商品を…

炭坑

ウェールズといえば炭坑で、その歴史についてぼちぼち勉強せねばと思いつつ、今回(も)扱う『三四郎』の三四郎の故郷九州が(熊本がどうなのかよく知らないけど)炭坑の歴史をもっていることはよく知られているけど、私の故郷の山口にもかつて大きな炭坑が…

……ってアンパンマンが言ってるよ

双子も来年度からはもう幼稚園、ということで「しつけ」をしていかなきゃいけないわけですが、食卓では、箸やスプーン、フォークの使い方はぼちぼち覚えてきたものの、まだ「手」の方が楽なので、油断すると手づかみでグチャグチャに食べる。 先日、偶然編み…

俗流の効用

一山越えたらまた一山。10月のウェールズに向けて原稿書きを開始。英語で読むことを前提に書くのは、日本語での場合とはまったく違う「構え」にせざるを得ないので、『英語青年』に載せたウィリアムズ論が下敷きとはいえ、かなり苦労しそうな予感。間に合う…

モメモダ

昨日はイギリス文化教科書研究会。全体の構成と執筆者の素案が決まり、ようやく先が見えてきた。プラン通りにいけば、予想以上に充実したものになりそうで元気が出た。 今日・明日でTAGTAS/FORUMのレクチャーを一気に仕上げねば。しかしなかなか乗ってこない…

絶対的パフォーマティヴ

ついに非常勤初日。ところが、数日前まで勘違いして来週からだと思いこんでた(休講の連絡をして判明)。あぶないところでした。 来週のレクチャーに向けてそろそろ没入体制。やはり、ヴィルノの「現状のアーティキュレーション」はすばらしいのだが、では、…

ウルフ

昨日は結婚式。スピーチを頼まれたので笛を吹く。なんのこっちゃ。まあ、エイブンガクシャのスピーチだからと気の利かない引用なぞして座をしらけさせるよりは、と思って(そういうことをする人を非難しているのではありません。私、育ちが悪いもので)。し…

またまた告知

TAGTAS/FORUMでのレクチャーが近づいてきました。こちらで告知されてますが、9月22日(火)19:00〜、湯島のSpaceカンバスにて。 今回は、「ポストフォーディズムと前衛」をテーマとします。以前の共同レクチャーで概略を示した部分をより広く深くというとこ…

ネオリベ読書会

昨日は新自由主義読書会。初回ということで趣旨説明とDavid Harvey, A Brief History of Neoliberalism解題。 以前の趣旨の紹介にあったように、ある面で新自由主義的なイデオロギーの外部性を想像することはかなり難しくなっている。その原因というのは、新…