盛りだくさんの金・土。
金曜日は授業の後、「モダニズム研究会」。東京からのお客様を呼んでこの本の解題。
Paleface: The Philosophy of the Melting Pot
- 作者: Wyndham Lewis
- 出版社/メーカー: Haskell House Publishers Inc.,U.S.
- 発売日: 1982/01
- メディア: ハードカバー
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ウィンダム・ルイスというととにかく戦闘的・暴力的なイメージがあり、この研究会で少し読んできた後でもその大まかな印象は変わらなかったが、この本を解説してもらって、それはまったく逆であることが分かった。
一方でハーレム・ルネッサンスを、もう一方でロレンスらを論じるこの本が収斂するのは「坩堝としてのヨーロッパ」という、ヨーロッパ共同体の再想像のヴィジョン。そこで、人種の問題が俎上に上がるのだが、ルイスが志向する「差異なきユートピア」は、単に「ファシズム的」な志向ではなく、極端な差異主義と、極端な宥和主義の双方を否定した結論なのであった。そこに立ち現れるルイス像とは、思いのほか「中道」の追求者なのであり、それはあくまで暴力を忌避し続ける姿勢に表れている。
そうすると、今私が気にしている「マニフェスト」(公共空間の創設的暴力としての)的なものに対して、ルイスが志向したのはその「包摂」なのではないか、暴力の包摂という意味では、ウルフとルイスという「遠い」存在がイデオロギー的限界点を共有しているところがありはしないか、などと空想。
今日は朝からお客様と観光。
八大神社は、宮本武蔵が「一乗寺下り松の決闘」の前に願をかけたところらしく、「宮本武蔵」を前面に押し出しているのだが……
お、ちょ、武蔵というか、マス夫さん……。刀を二本持っている点が、かろうじて「武蔵」であることを説明しているのだが、弱そう……
北山の蕎麦の有名店「じん六」で蕎麦を食し、自宅で双子に会ってもらい、上賀茂神社をまわって、私は仕事で大学へ。
事件が起こったのは、大学での業務が終わって帰った時。
子供がいる二階に上がってみると、何かがおかしい。
部屋を見て、絶叫。子供を自由にしている二部屋の、壁、扉、床、テレビ、扇風機、ベビーベッド、ジャングルジム、CDのケース、本、布団など一面に、青の油性マジックで落書きが。
来ました。必ず一度は通る道。しかも、マジック。あー。
とりあえず、ドアなどの致命的なところは落とすことに成功したものの、壁紙などはもうアウト。テレビは懲罰の意味でそのまま。あー。
こんな有様です。