平和回避

 本日締切のウィリアムズ論を仕上げて送信。これにて一段落。いや、本当は一段落なんかしてなくて、翻訳が5件ほど控えていて残る「夏休み」はそれにつぎ込む必要がありつつ、10月11月の司会と発表に向けた準備もしなきゃなんだけど、とりあえずやりたいことは掃除。足の踏み場もなくなった部屋を片付けたい。

 先日イギリスの70年代のことを研究会でやり、今回は1978年の小説を扱って、ひとつの疑問が生じた。

 なぜ、80年代には戦争が起きなかったのか?

 いや、80年代にも戦争はあるわけだが(しかも起こった戦争全部合わせたら世界大戦なみの規模だろうが)、ここで言っているのは「先進国」が戦場となる世界大戦のこと。

 というのも、70年代ってどう見ても30年代的なわけです。経済・通貨危機、失業、代議制の不調など、ファシズムや戦争に向かう要素がてんこ盛り。まあ、こういう問題の立て方をしてしまうと、「ネオリベラリズムはうまく戦争を回避した」なんて話になりかねないので危険ですが。でも、戦争という「解決方法」に世界が向かわなかったのはなぜか、というのが気になって仕方がなくなった。

 全然関係ないですが、いや、「戦争」つながりですが、この前の研究会で見せてもらった、Lindsey Anderson監督のif...(1968年作品。アマゾンには扱いなし。Amazon.co.ukでは買えます)って、これの元ネタだったりするのかなあ……

ぼくらの七日間戦争 [DVD]

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 こちらは1988年。if...ではパブリック・スクールの学生達が反乱というかクーデターというか単なる虐殺をくり広げるわけだが。