ない

 廃人です。

 ウィリアムズのシンポで力を出し切って、三月の残る一週間で論文一本と書評一本という不可能なるプロジェクトに挑戦したものの、早速一日半くらいは先送りにしていた大学業務につぶれ、さらには決定的に胆力が欠けている感じで、全然進まない。思えば、この春休みは、京都へのお客様をご案内したのを「休み」と呼ぶならば、休みはその二日だけだったと言ってよい。さすがに、エネルギー切れ。

 たたみかけるように、東京のころから飼っていた猫の一頭が、いきなり危篤状態に。いきなりではなくて、思い返せばちょっと前から様子がおかしかったのだが、気づくことができなかった……日頃すごく元気な猫が元気を失えば気づくのだが、日頃からおっとりした動きの猫だし、というのは言い訳か。原因は不明だが、歩きがふらふらし始め、階段から落ちたり。慌てて医者に連れて行き、血液検査したら、もういつ逝ってもおかしくないような数値。ここ数日、点滴を続けるものの、改善せず。抱けば空気のようい軽い。今夜保つかどうか。

 いい大人が、と笑われそうだが、力ずくでも締切に間に合わせる気力と体力が、ない。