堕落

 昨日は一コマの後本務校の語学系統のエリアの「例会」で研究発表。新任としての「ご挨拶」代わりということらしい。

 先日書いた通り、去年のウルフ・未来派論をリサイクルしたのだが、結局あまり手を入れられず、サービス精神の足らないトークになる。すみません。というか、今学期に関しては学期中にまとまった仕事をするのはちょっと無理(でもTAGTASのレクチャーは新ネタだったじゃないか、と言われればそうだけど。まあ、あれはゴールデンウィークを使ったし)。

 何にせよ、一部(大部分?)どん引き、一部には喜んでいただけたような形だったと思う。というかそう願う。夏休みを使って論文化すべし。すべしというかもう予約が入っているわけだが。

 その後の会議を終えて、大学時代のサークル仲間との飲み会。例によって、卒業から十数年経ったお互いの境遇の変化にため息をつきあう。(なんだか最近そればっかり。)

 ほかの連中はみな一般企業勤めで、なんというかシビアでむき出しの世界で頑張っているのだなあというぬるい感慨を抱く。大学なんて、勤めてる大学がつぶれさえしなければ、という条件つきではあるが、自分の中で色んなものを放り出してしまえばこの上なく安楽な世界だからね。最近厳しくなってきたとはいえそれでも。

 しかし、色々なものを放り出していない(つもり)の研究者は、それこそ24時間戦えますかのポストフォーディズム労働者であって、長いとはいえ勤務時間以外は仕事をしないで済む同級生たちとどちらが幸せかなんて答えが出ないのは分かっているので問わないわけだが、まあイロイロだよね。うん、イロイロ。それぞれ。(と、リベラル個人主義に回収するのは昨日の発表趣旨と完全に矛盾するわけだが。そりゃ、矛盾しますよ。人生ですから。)

 と、ちょっと深酒した上に今日は非常勤で都心を駆け回り、明日の授業準備が終わらないけど眠くてしようがないので明日早起きしようと意を決して飲み始め(←ここが間違い)、また酔っぱらいながら思うのでありました。