訓練と知

 酷暑の中オープンキャンパス二日目。あと一日。

 ダイエット記録改め体重維持記録をまた忘れかけました。先月からプラス0.4キロ。開始からマイナス8.9キロ。増えちゃった。でも誤差の範囲内か。

 オープンキャンパス中、バイトの学生と雑談。TOEICの点数が伸び悩んでいる悩み。

 聞いてみると、かなり典型的なパターンで、入学してしばらくは点数が飛躍的に伸びる。伸びのほとんどはリスニングに負っている。で、リスニングの伸びが止まって頭打ち。

 原因は単純であり、これまでほとんどやってこなかったリスニング問題への「慣れ」による伸び代が尽きたということ。つまり、単なる「訓練」による伸び代。対応策としては、これは語彙や文法などの「知」を増やすしかない。ごく当たり前の「勉強」をするしかない。

 という話をしつつ、ここに着任以来力を入れて環境を整えてきた「多読法」の決定的な限界に思い至る。多読は、辞書を使わずすらすら読めるものを大量に読む方法であって、本質は「訓練」である。それによって、「知」は増えない。だって、「すでに知っていること」にくり返し触れるだけだから。

 「知」を増やすためには、これはもう精読しかない。昨今は蛇蝎の如く嫌われる訳読。これにまさる方法はなかろう。

 しかし、多読がダメ、といいたいわけではなくて、結局は両方バランス良くやる、というつまらない結論がもっとも正しい結論だと思うのだが。