オリエンテーションな日々。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2006/11/10
- メディア: DVD
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随分前に(劇場公開時に?)観たのだが、なんとなく観直す。二度観るような映画じゃないですけどね。
そういえば、フィリップ・K・ディックの原作を読んでいない。
「目」のテーマは作品の最初の段階からほのめかされ続ける(麻薬の売人などは分かりやすいが、他にも台詞の細部のレベルでも)。それが、主人公が目を取り替えるということ以外にどう重要なのだろうか、と思ってしまう。いや、プロット上は非常に重大なことだろうが、目の取りかえはテーマ的な水準で重要ではない。いや、もちろん、手術の場面は『時計仕掛けのオレンジ』の引用になっているわけで、「目」は管理社会における管理する側の「目」であるとともに、管理をすり抜けるための「目」でもあるというひねりがあるわけだが(ただ、なぜ手配中のジョン・アンダートンの目で「テンプル」に入れるのか、という決定的な矛盾があるが)……全体としては、そのテーマは後景におしやられてしまっているような印象。(要するに、以前観たときは監視社会に対する批判、と喜んで観たのだが、それほどでもないなあ、という感想を抱いたわけです。)
前回観たときは(クルマにそれほど興味なかったので)気づかなかったのだが、この映画、レクサス(=トヨタ)から広告料もらっているのかしら。まあ、映画とのタイアップというのはボンドシリーズ以来の定石なわけだが。