文化史

 週末から本日まで東京。一番のメインイベントは、

愛と戦いのイギリス文化史―1900‐1950年

愛と戦いのイギリス文化史―1900‐1950年

の合評会。自分がどのようなプロジェクトに参加したのかという全体像が、いまさらながらクリアに分かって良かったし、歴史学と文学の(例外的な?)交通の可能性をかいま見ることができた。同時に「文学研究者だからこそ書ける文化史」の輪郭がはっきり分かったような(といっても、もちろん歴史学の側にも「文学的」歴史記述が存在することは重々承知しているが)。

 それはつまることろ、テクストのイデオロギー分析の蓄積があるということに終始するのではないだろうか。機械的因果論やイデオロギー素の摘出だけにとどまらない、全体性を志向するイデオロギー分析。逆に言えば、それを手放しちゃいかんなあ、と。