多読

 明日からちょいと東京へ。

 ところで、受け持ちのリーディングのクラスで、今年からようやく本格的に「多読法」を始めた(赴任した時からやろうとしていたが、インフラ整備に時間がかかり)。始めてみるとこれが面白いし、多分効果は高い。やり方としてはこんな感じ。

・教材はPenguinやOxfordなどなどのGraded Readers。学生のロビー的なところに配架し(これをやると本がどんどん減っていく可能性は否めない)、自分で選んで読ませる。「辞書を使わずにすらすら読めるレベルを」と厳重注意の上で。

・前期については2週間1冊ペース。調子よかったので後期は週1冊ペースにしてみたい。

・チェック方法はリポート。ここに工夫が必要で、その工夫が面白かった。

5W1Hを問う、とか、要約を書かせるというスタンダードなものから、最近は「なぜその本を選んだのか。表紙などからどんな内容だと予想したか?その予想は当たった?」とか、「登場人物を一人選び、その印象が最初の数章、本の半ば、読み終わった後でどのように変わったか」など、読書のプロセスを意識化させるようなものを工夫している(全て英語で書かせているが、別に日本語で書いてもいいと思う)。

・今後やろうと考えているリポートは、「どこが退屈だった?」とか、「物語の続編を書け」とか、「同じ設定で別の物語を書け」など。これはかなり高度になってくるか。

・ちなみに、Oxfordシリーズに多いゴシックものは女学生たちには不評。