反省会

 すっかり研究会の連絡掲示板と化した本ブログですが、恒例の(?)年末ネオリベ的自己点検だけはやるのであります。というのも、今年は本の形になった出版がゼロということで、そんな年だけ自己点検しないのもアレなので、ちゃんと点検するのです。

 仕事をふり返ってみると、英語の口頭発表2回、日本語論文2本、それから雑誌『POSSE』での「文化と労働」連載記事が3本ということで、表向き大変に地味かもしれない。まあ、連載に相当のリソースというか気合いをこめていた一年でした。その連載も5月だかに突然降ってわいたものだったわけですが。言い訳がましく言い訳すると、来年は順調に行けば編著・共著が4〜5冊、翻訳・共訳が2冊は出るかと思われ。あとは、来年の前半は英語で書くブックチャプターに集中せねばならない。連載も続くのでそれも。翻訳は年末までにこれまで遅れていたのがだいたい形になったので、来年はいよいよ(先送りにしていた)大きな仕事を。さてさて乗り切れるか。(って、結構わくわくしてるんですけどね、結局。)

 研究については、業績表的な部分は離れると、昨年の博論・単著の後に、今年は二つの「再スタート」が切れたかな、という感じです。ひとつは『POSSE』連載。すっかり「英文学」は離れて、ポストフェミニズム状況における労働とグローバル・ポピュラーカルチャーという枠組みでの挑戦です。それとはまったく別方向にインパクトがあったのは9月にDougal McNeillさんとRamon del Castilloさんを招いておこなった一連の企画でしょうか。ウェールズ産業文学研究という、ちょっとやるやる詐欺になりかけていた研究が、具体的に動き出した感じです。

 研究以外の仕事のことというか、つまり大学の状況は、この一年でかなり悪化したと言わざるを得ません。私の勤め先が、ということだけではなく、6月に可決された学校教育法と国立大学法人法については、反対の署名運動にコミットしたものの、あえなく敗北しました。グローバリゼーションと新自由主義に(というまとめ方も雑ではありますが)包囲された大学の状況の悪化が、今後も加速していきます。心構えをしておきたいと思います。

 あとは、今年も救急車に乗ってしまったので、来年こそは救急車に乗らない一年にしたいと思います。

 以上反省会終わり。みなさま来年もどうぞよろしくお願いします。