第43回新自由主義研究会

 下記の通り、今回は(高等)教育と新自由主義について考える回にしたいと思います。広く参加者を募っていきたいと思いますので、ご関心のあるみなさま、どうぞご参加ください。

第43回新自由主義研究会

日時:2015年2月8日(日)16:00〜

場所:一橋大学国際研究館5Fゼミ室2

テクスト:Henry A. Giroux, Neoliberalism's War on Higher Education. Chicago: Haymarket Books, 2014.

報告者:田尻歩(Introduction, Ch. 1)、星野真志(Chs. 2, 3)、越智博美(Chs. 4, 5)、河野真太郎(Chs. 6, 7)

 日本においても、高等教育が新自由主義に「包囲」され、変容を迫られるプロセスが、いよいよ深化してきています。昨今の「スパーグローバル大学」に象徴されるようなグローバル化の命令、産業・経済界の意向を汲む入試・カリキュラム改革、その中での教養教育への攻撃と「産学連携」の強調、そういった「改革」を可能にするための教授会からの権限の剥奪と学長の「リーダーシップ」の強調、こういった流れの背後にある勢力を一言で言えば、新自由主義ということになるでしょう。ここに列挙したような潮流は、多かれ少なかれグローバルに共有されているものであるように思われます。今回は、アメリカなどの状況を記述しつつ、新自由主義的な改革への抵抗についても紹介してくれているHenry Girouxの本を読みながら、わたしたちの置かれた状況への抵抗の糸口を模索できればと思います。