Speaking Of Empire And Resistance: Conversations With Tariq Ali
- 作者: Tariq Ali,David Barsamian
- 出版社/メーカー: New Pr
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: ペーパーバック
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タリク・アリ。パキスタン出身の著述家・小説家・劇作家・映画監督。『ニュー・レフト・レビュー』編集者。ロンドン在住。
この人、その名声(?)と経歴、仕事の割には日本ではあまりにも知られていない。サイードやチョムスキーの発言の多くが翻訳され、紹介されているのと比べると、少々バランスを失しているような。翻訳されているのは数ある著作の中でも、インドの政治史に関する一冊のみ。
私も実は、小説や映画などの創作系の仕事には触れたことがありません。評論やインタビューでの文体・語り口は直截そのもの。現代の世界における問題は何か、ということをゆるぎない確信をもって語っていることが伝わってくる。
で、この本は、インタビューの神様とでも言うべきデイヴィッド・バーサミアンによるインタビュー集で、例によって「オルタナティヴ・ラジオ」で放送されたものなどを集めた注目の一冊。内容は帝国としてのアメリカ、イラク、アフガニスタン、パレスチナ、パキスタンの現状、またキプリングやコンラッドなど文学についても語っている(もちろん、それに関連してサイードについても)。タリク・アリを知るには好適な一冊だと思います。
来年には、アリとサイードのインタビュー集も刊行予定になってます。