すべてを語る

批評とは何か イーグルトン、すべてを語る

批評とは何か イーグルトン、すべてを語る

 いただきもの。ありがとうございます。

 イーグルトンという人は、『文学とは何か』のおかげ/せいで文学批評理論の最先端のアイコンのひとつとしてひな壇に飾られてしまった部分もあるような気がするが、基本はイギリスの泥臭いマルクス主義の人なのであって(けなしてません)、つまりもうちょっとアイコンとしてではなく人として知られるべき人なのだと思う。

 それを知るための格好の一冊。さらには、イーグルトンという「人」を知ることはおそらく、イギリスのマルクス主義(者)の戦後世代を知ることにもなるはず。私個人にとっても、文学を勉強し始めたころにイーグルトンを読んで、正直それ以来あまり読んでなかったのだが、レイモンド・ウィリアムズをひとしきり読んだ後にはまったく違う読み方ができると確信している。というわけで、(まだ序文しか読んでないのだが)読むのが楽しみ。