の秋

 読書の秋。出版の秋。ということでふたたびご恵贈。

ロビンソン・クルーソー (河出文庫)

ロビンソン・クルーソー (河出文庫)

 言ってみれば私が突然ヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』を訳すみたいな話で、なんとも立派なお仕事です。

 で、『ロビクル』について語ることは持ち合わせていないので、この翻訳について非常にありがたいと思ったのは、最後についている船の部分の名称の図でしょうか。いや、コンラッドなんかを読んでて、帆船の部分の名称が頻出しますが、辞書を引いてたとえば「ふーん、上檣帆ね」と分かっても、「で、どこじゃい」となって、全然何が起きてるかわからなくなったりする。ちゃんと図解してくれるというのは、「翻訳」として真に親切なことだと。(いや、そこだけ評価するとお仕事を矮小化してしまいますが。すみません。)