新自由主義読書会告知

第5回 新自由主義読書会

日時・場所:12月13日(日)午後4時@一橋大学国際研究館5階ゼミ室2
報告者:三浦玲一

テキスト:
Nikolas Rose, Powers of Freedom: Reframing Political Thought (Cambridge UP: 1999).の第4章"Advanced Liberalism"


 フーコーの生政治や統治性の議論を引き受けながら、20世紀ととりわけ現代の、政治思想、心理学化新自由主義リベラリズムの意味等についての考察を行ってる(けどたぶんちょっと右翼の)社会学者ニコラス・ローズの著作を読みます。

 当該部分は、「新自由主義」の概念は、一般に、経済体制、経済政策に焦点をあてるが、それだけでは不十分で、いまわれわれが新自由主義の社会体制と呼ぶものは、より広範な社会制度と統治技術の変化と連動している、また、極端な経済政策のとしての新自由主義が停止しても(金融恐慌後のわれわれの現在がもしかしたらそうであるかもしれないように)、社会的個人を自己実現のための自己への投資家と捉えるレジームは変わらないだろうという予言とともに、ネオリベラリズムの代わりに先進リベラリズムという概念を提出、先進リベラリズムは必ずしも悪いものでもないと論じたものです。ポストフォーディズムの時代の生政治、生命倫理、犯罪概念、社会統治の体制等についての、なかなかよくまとまった梗概になってると思います。

 参加希望者は、できれば、あらかじめ三浦まで(cl00627【あっとまーく】srv.cc.hit-u.ac.jp)ご一報ください。事前配布物があります。(事前配布物を持たない人の参加を妨げるものではありません。)