歴史・小説

 より、『ふくろう党』を。考えてみれば、国に関係なく19世紀の小説を読むのはかなり久しぶりかもしれない。実のところ歴史小説は苦手だったりもするのだが、今月の司会の準備ということで真面目に読む。えらい。

 しかし、歴史小説とはいっても、(解説で適切に述べられているように)この作品はほぼ同時代的な、革命と反革命のダイナミズムを「歴史小説」として書いているのであって、そのテクスト自体が歴史の開かれたプロセスに対峙している(はず)という点は重要であろうか。小説の明白なイデオロギー素は革命的ナショナリズムなわけだが、そのテクスト性について、メールマンさんが何を言っているか。(これから再読。『革命と反復』は約10年前に読んでいるのだが、「何が書いてあるのか分からない」と思った記憶しかない。)

 その前にユゴーの『九十三年』にとりかかろう。