朝6時に子供に起こされ、非常勤に行きつつ土曜の準備。ボロボロです。
- 作者: パオロヴィルノ,Paolo Virno,広瀬純
- 出版社/メーカー: 月曜社
- 発売日: 2004/01/01
- メディア: 単行本
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しまった。もっと早く読んでおくべきだった。今回のシンポのテーマにビンビン響いてくる。
ヴィルノの言うポスト・フォーディズム状況が本当だとすると、「前衛」は成立不可能な状況だということになる。アーレントの「活動」、つまりパフォーマンス形式を基盤とする公共圏における、そして同時にそれを創設する活動が、「労働」と区別がつかなくなったのだとすれば、かつてはそのような「活動」そのものであり得た「前衛」の命脈は尽きたということになる。
しかし、ヴィルノ自身が文化産業について述べている部分も考えに入れると、現在のポスト・フォーディズム状況を構成する一部分に、前衛の残滓があることも間違いないはずである。その意味で、「歴史的アヴァンギャルド」が資本主義的、というかフォーディズム的な生産に接近していったことは示唆的だろう。Puchnerも論じているが、ダダのコラージュが、現在の広告のイメージへと自然化した過程などを考えると、歴史的アヴァンギャルドはポスト・フォーディズム状況への萌芽だったのであり、同時に現在は残滓的なものだという理屈になる。
なんて話を、あくまでウルフを媒介に論じようというのだから、これはメチャクチャである(笑)。楽しいなあ。