啓蒙のプロジェクト

 非常勤、帰ってみると「活動」についての重要なメールがきており、それに対応。なんというか、非常に誤解を招きそうな言い方をすると、「野蛮を啓蒙」している気分。忍耐。忍耐。

三ギニー (ヴァージニア・ウルフコレクション)

三ギニー (ヴァージニア・ウルフコレクション)

 これを今回は翻訳で再読。

 このウルフのエッセイのタイトル、Three Guineasは従来『三ギニー』と訳されてきたので、この翻訳はそれに従ったまで、ということだと思うが、改めて考えてみると、原題はお金の量を表しているのではなく、各団体に寄付すべきギニー金貨の一枚一枚をめぐるものなので、『三枚のギニー金貨』とでもした方がしっくり来るような。

 改めまして、『アンティゴネー』の一節は重要だなあ。エッセイ自体の結論がアンティゴネーなので。つまり、啓蒙のプロジェクトをバカ正直なふりをしてその極端まで押しすすめるという。先日書いた、「ブルジョワに対する長いブルジョワ革命」という定義は、やはりみごとに当てはまる。