このブログ、2005年6月14日に始めているので、これでまる3年続いたことになる。こんなに続くとは思いませんでした。
本日は大学の心理学部が主催している、「自然観察教室」的なものに参加。京都御所に、4年目にして初めて足を踏みいれる。だだっ広い。双子は、必死で生き物を探すが、まず見つけたのは小さなゴキブリ。その次に鳥のフン。それからダンゴムシ。うーむ。しかし、これらのグロ系のものを平気で手づかみで取ってくれる、付き添いの学生には感心。
御所には、「トトロの森」と通称される、大人はかがまないと入れないような「木のトンネル」がある。これが、ちょっとしたもの。こんな感じ。
御所だけあって、立ち入り禁止というか立ち入り不可能な建物の壁のまわりには、赤外線センサーが備えられている。双子のどちらかが、案の定そこに突進して、警報を鳴らしてしまう。こらこら。
Selected Poems and Related Prose
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もちろん、ウルフにおける「飛行機」と未来派の「飛行機」との近さと遠さ、というテーマのために。なるほど、これは、遠い。速度とそれがもたらす高揚に陶酔する詩人の、下界に対するまなざしは「軽蔑」のそれである。亀のごとき船、蚤のごとき群衆を飲みこんでははき出す蛇として描かれる列車。
前に触れたフェデル・アザーリにおいては、未来派航空劇とは民衆がわけへだてなく観賞できるものとして宣言されており、さらにウルフの『ダロウェイ夫人』や「ロンドン上空を飛ぶ」では、階級の分断を飛び越える視点として飛行機が利用されている。民衆蔑視から民衆の包摂へ、という流れがそこには見てとれる。しかし、この蔑視と包摂がコインの裏表の関係にあることは言うまでもない。
*1:とはいえ、副題は'Political Novel in Free Verse'である。