風邪。微熱。記録更新(風邪引き回数が)。
ブログなど書いてないで寝ろ、というところだろうが、夕方の会議を中座してひたすら眠ったおかげで今度は眠くなくなって。うだうだしているうちに、ちびちび読み進めていたこれを読了。
- 作者: ハンナアレント,Hannah Arendt,志水速雄
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1995/06/01
- メディア: 文庫
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「はじまり」をめぐる思考のひとつとして読み始めたのだが、どうも様子が違う。いや、「はじまり」についての思考であることは確かなのだが、アレントの関心とは、「はじまり=革命」をいかに記憶するかという問題である。もちろん、はじまり=創設が無条件に存在し、それをいかに記憶=制度化するか、という話でもなければ、いかにして創設行為を引きおこすかという話でもなく、記憶=制度化によっていかにしてはじまりの神話を構築し、それを永続化させるかという問題なのであり、その限りで、この問題設定は「いかにして革命を引きおこさないか」とも言いかえうる。もちろん、アレントの本自体が、そのような記憶・神話化を行わんとする言語行為なのである。
既知の通り、アレントは、アメリカ革命の後に来るべきであった、(反革命も革命の反復もない)自由の空間、つまり政治が「労働」ではなく「活動」であるようなコミューン的空間、革命を永続的に制度化する空間の理想を、古代ギリシャのポリスに見いだすのであるが、その辺やはり「がまん」が足りないなあ、と思う。
うむ、やはり頭がぼーっとしてこれが限界。寝よう。