でけた

 というわけで、イギリス文化教科書の原稿をなんとか完成。いつもながら結語には苦労する(苦労したからといっていい結語を書いてるわけじゃないが)。結論らしいことを書くと、どうしても「ウソ」が入ってくるんだよな。

The Origins of the British Welfare State: Society, State and Social Welfare in England and Wales, 1800-1945

The Origins of the British Welfare State: Society, State and Social Welfare in England and Wales, 1800-1945

 今回は結局使わなかった。時に統計的資料は癒しを与えてくれる。癒しを与えてくれるということは、何らかの幻想を与えてくれるということだが。今回の原稿も1930年前後のイギリスが焦点となったが、この時代はこの上なく面白い。イギリスの失業率は、20年代半ばには10%くらいだったのが、大恐慌後32年には22%のピークに達している。5%を超えた超えないで騒いでいるのを考えるととんでもない数字だ。そういう時代こそ研究して面白いというのは皮肉な話だが。