×2

 一昨日と昨日、TAGTAS/FORUMと新自由主義読書会にて、ほぼ同じ話しを連続で。ヴィルノの文献解題を中心に、そこから展開……といきたいところだが、あまり深い話しはできず、断片的思考をちりばめてお茶をにごす、という感じだったか。

 しかし、これだけ異質な場で同じ話をしたときの反応の違いは非常に面白い。TAGTASではベーシック・インカムについて(賛否とりまぜて)意見が集中。「新自由主義」ではBIはスルーでヴィルノその人の評価に議論が集中。後者についてはid:melanie-ji-wooさんがすでにご報告なさっている通りで、ただべつに「孤立無援」という感じは抱いていなかったが、「M浦さんテスト」をどう通過するか(もしくはしないか)というのは、これはいい知的試練となるだろう。

 ところでここに以前書いたことに関して訂正しておかなければならない。ヴィルノが展開しているらしいabsolute performativeについて、ハーマッハーのアフォーマティヴと同型、みたいなことを書いたが、ハーマッハーを読み返してみると、ちゃんとabsolute performativeという言い方もしている。だから、ヴィルノはハーマッハーを直接参照しているのかもしれない。とにかく翻訳待ち。

 あと、しゃべったことに訂正。ベーシック・インカムについて、BIEN(Basic Income Earth Network)の大会が来年日本で……と述べたが、HPを確認すると来年はサンパウロではありませんか。どうなってるんだろう?