ばんどうき

 「研究日」。藤田省三を読み進める。これはこれは。読了したらもう一度書きます。

 ところで、ここ数日、双子が意味不明の言葉を連呼している。曰く、「ばんどうき!」

 文脈を考慮しても、何をさしているのか不明。「ばんどうきって何?」と聞いても、「ばんどうきはばんどうき!」というトートロジーが返ってくる。「ばんどうきの色は?」「ばんどうきっておいしい?」などという誘い水を出すと、「わかんない」と逃げる。でもうれしそうに「ばんどうき! ばんどうき!」

 ひょとして「マントヒヒ」のことか? と思い(声に出してみてください。近いです)、尋ねてみると、「マントヒヒ」はちゃんと発音できているので、「ばんどうき」とはどうやら違う。

 気になる。気持ち悪い。

 おそらく真実は、ご両人にとってもすでに意味不明な「浮遊するシニフィアン」と化しているのではないか、ということ。

 ちなみに、試しにカミさんとの会話で「ばんどうき」を導入してみると、「あのばんどうき取って」「なんでばんどうき点けっぱなしなの?」「あっ! ばんどうき、焦げてる」とか、ちゃんと会話がなり立つ。言葉って不思議。言葉って素敵。

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 原題の直訳は『丘に登ったと思ったら山から下りてきたイングランド人』。ウェールズへの思いを強くしました。将来、サバティカルがまわってくるようなことがあったら(あるんだろうか……)、ウェールズに行きたい。なんて思ってウェールズ語辞典やウェールズ語入門書を買いあさっている今日この頃。