映画こわい

 朝、新聞を見て驚愕。ご近所の保育園が一面に。

 双子に映画を初体験させんとして、定石通り『崖の上のポニョ』へ。

 ところが、予告編をやっている劇場に入ったとたん、二人して「こわーい、こわーい」と泣き始める。なんだか、予想に反してカップルとか老夫婦とかばかりで子連れもいないし、本編が始まる前に退散。結局、一秒も見られず。やっていた予告編が妙にダークな仮面ライダー的なものだったせいもあるか。

 仕方がないので(?)、現在ゲラとにらめっこをしている論文で触れた、これを再見(もちろん、一人で)。

 「要人暗殺ものは70年代にはひとつのコンヴェンションになっていた」という記述の論拠として挙げたのだが、これは1973年の映画で、アルジェリア独立の反対勢力がド・ゴール暗殺を企てるというもの。音楽なしで、ひたすらに淡々と暗殺者と警察との駆け引きを描いていく。淡々としているが飽きさせはしない。そういえば、この作品、この前の研究会で読んだAlwyn Turnerの本のタイトルに使われている、Crisis? What Crisis?という言いまわし(ジェイムズ・キャラハン失脚の原因となった新聞のヘッドライン)の元ネタだとのことだったが、そのことを忘れていたので確認できず。フォーサイスの原作にしか出てこないのかしら。