ここ数日、やけに忙しい。毎日のように複数の会議。本を読む暇もなく悲しい日々ですので、購入本、拾い読み本をいくつか。
文化と社会―1780‐1950 (ミネルヴァ・アーカイブズ)
- 作者: レイモンドウィリアムズ,Raymond Williams,若松繁信,長谷川光昭
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
「界隈」のみなさんはご存じでしょうが、再刊されました。元の翻訳は1968年。これが入手可能になったのは慶賀すべき事態。再刊版の「追記」は、2004年末の日付になっているが、『キイワード辞典』(1980年訳)が新たな翻訳として触れられているのに2002年に出ている『完訳キーワード辞典』に触れられていないのはどういうことなのだろう。
新自由主義は文学を変えたか―サッチャー以後のイギリス (比較経済研究所研究シリーズ)
- 作者: 曽村充利,法政大学比較経済研究所
- 出版社/メーカー: 法政大学出版局
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
イギリス文化教科書プロジェクトは70年代まで行ったので、次(80年代)はこれなんてどうでしょうね。そろそろポピュラー・カルチャーは食傷気味で、「文学」にも目を向けたい、という転倒した状況ですし。
ところでまた新たな「マニフェスト」本。やはり来てますな。某誌コラムの次(最終回)のお題は決まりか。
Modernism, Race and Manifestos
- 作者: Laura Winkiel
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 2008/07/17
- メディア: ハードカバー
- この商品を含むブログ (1件) を見る
これは、これまでの注目すべきマニフェスト研究(LyonやPuchner)が「人種」を問題にしてない、という、その一点をついた本。マニフェストは「私たち」という共同体を生成する言語行為なわけだが、これまでの研究ではそこから排除された人種の問題が死角に入っていると。しかし、長いイントロダクションを途中まで読んだかぎりでは、「マニフェストをポスト構造主義のレンズを通して見る」などと臆面もなく書けてしまう感覚に、あきれかえるしかない。今マニフェストが注目されるのは、まさに「ポスト構造主義」という命名に表されているような問題構成からこぼれ落ちてきたものを、「ポスト構造主義」を学び捨てることによって再問題化する可能性があるからなのに。この点、Puchnerの野蛮さの方が好感が持てる。
Manifestoes: Provocations of the Modern
- 作者: Janet Lyon
- 出版社/メーカー: Cornell Univ Pr
- 発売日: 1999/05/01
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
Poetry of the Revolution: Marx, Manifestos, And the Avant-gardes (Translation/transnation)
- 作者: Martin Puchner
- 出版社/メーカー: Princeton University Press
- 発売日: 2005/12/11
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
追記:これも気になる。まだ入手もしてませんが。
- 作者: Krzysztof Ziarek
- 出版社/メーカー: Northwestern Univ Pr
- 発売日: 2002/01/01
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログ (2件) を見る
追追記:今、蔵書目録を見て愕然。この本、持ってる……。
追追追記:なぜ愕然とするかというと、そろそろ3,500冊を超えようとしている蔵書をすべて記憶しているわけではないけれど、著者と書名を見れば「持っているかどうか」だけは分かるつもりだったので。