Dragging a Hoover

 ふーむ、なるほど。一種、ライヴ映像に物語を付け足したような映画で、音楽の演奏を聴かせることが中心なのだが、同類の映画として思い出すのは、これ。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ [DVD]

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 その、ライヴを聴かせる強度という意味では、圧倒的に『ヘドウィグ』に軍配が上がる。後者は、公開当時に劇場で観たせいかもしれないが。圧倒的でした。しびれました。

 ところで、『Once』の冒頭。アイルランド人の「男」とチェコ移民の「女」との出会いで鍵となるのは、「hoover」である。Hooverというのは、商品名から一般名詞化した「掃除機」のことなのだが、「男」が「昼間はhoover修理の仕事をしてる」と言い、それを理解できなかった「女」が「Hooverって?」と聞き返す場面がある。その後、hoover修理を頼んだ「女」が街中をhooverを引きずりながら歩き回る姿がキュートなのである。

 偶然にもこのhooverの話題、Swiftianaさんのブログで話題になってました(こちらでは、「hooverする」という動詞の用法が紹介されてますが、この映画では名詞として使ってました)。