発熱と死の欲動

 子供は急に熱を出すという話はさんざん聞いてきて、ちょっと大げさじゃないの? とか、ちょっとした都市伝説のようなもの? と思っていたら、目の当たりに。昨日の晩から双子の妹が発熱。一時は40度近くまで。

 一日経って、なんとか平熱近くまで戻りましたが、ビビッた。

 ビビりながら、今日届いたこれを開く。

Argufying: Essays on Literature and Culture

Argufying: Essays on Literature and Culture

 John Haffendenさんの編集。目的は'Death and Its Desires'(1933)だったのでとりあえず目を通すが、あいかわらずどう要約していいものやら。仏教の涅槃思想から始めて、それは当然フロイトの「死の欲動」の半分、つまり刺激量を減らして安定状態になりたいという方につながるのだが、残りの半分、肝心のマゾヒズムの問題は、どういうことになっているのかよく分からない。題材となっているポウイス(T. F.)、そしてマリオ・プラーツを読まねば。前者はパストラル論とつながる。

 またしてもエンプソンに敗北。こうやって敗北すればするほど転移していくのだな。

 ちなみにこの論集には『英語青年』に載った『ダロウェイ夫人』論なども再録されてます。