忙中

 昨日は前期一般入試。前日から雪が降り出し、朝には積もっていたので、どうなることかと思いましたがつつがなく終了。

 某誌コラムを仕上げて送ったら、本日はひたすら翻訳ゲラ直し。他に、狼協会本の論文赤入れなどもあるのだが、明日は留学生入試。うぐぐ。

 本を全く読まない一日も不安なので、懸案のこれを開く。

The Culture of Redemption

The Culture of Redemption

 第一章のプルースト×クライン論。クラインについては身近に強烈な専門家がいらっしゃるので任せるとして、かといってプルーストもかつて半分くらい読んで放り出してしまった(だって、長いよ)わけだが、少なくとも、戦間期における「傷つけられた原初の〈経験〉のredemption」という問題系がいかなる広がりをもっているのか、という点は確認できた。

 私はエンプソンからこの本へと迷い込んできたわけだが、以前触れた(かな?)ように、初期ルカーチベンヤミン、さらにはバフチンなど、上記の命題のうちに包含できてしまう。エリオットもか。

 で、ベルサーニはクラインをかなりredemptiveな理論家として読むのだが、先日触れたStonebridgeはそれに一定の反論をし、クラインには(ド・マン風に言えば)もっとpatienceがあるよ、と。いや、こんな雑駁な理解ではまた怒られそうだが。

 翻訳ゲラ、一冊まるまる今日と明日で終える必要がある模様なのでこれくらいにして仕事に戻ります。