東へ

 ただいま帰りました。

 どこからかというと、カミさんの実家への帰省から。2泊3日で、この際ちょっと骨休めもしようと泊まりは温泉で。

 群馬まで、今回は車で。これで東は群馬、西は山口まで車で制覇。

 群馬あたりの山の表情は独特に険しく美しい。行きに見た妙義山の、霧と日光の演出による威容にはちょっと感動。(運転中であるのでもちろん写真は撮れず。)

 骨休めとはいえ、子供をつれて帰省なので、まあそれなりに。

 しかしまあ、あいかわらず双子パワーはすごい。泊まった宿が少々ご高齢の方々の多いところだったということもあり、声をかけられることといったら。

 ご高齢といえば、宿の喫煙所で、齢九十にもなろうかというご老人に話しかけられ(私が)、ひとしきり話し込む。二・二六事件の時に中学生だったとのこと。戦時中は中国は安渓に駐屯して、手榴弾を持って川に行っては漁をし(現在の日本では禁じられている、あまりに効果的な漁)、捕れた鯉を洗いにして食べていると、みんななぜか体のあちこちに瘤ができて云々。話は現在にも及び、安倍の言う「戦後レジームからの脱却」のレジームというのはどういう意味か、「体制」なら「体制」と日本語で言い、それのどこが悪かったのかちゃんと説明してくれればよいのに何の説明もないではないか、云々。(ご老人、レジームの意味はちゃんと分かった上での話で、かなり教育のある感じであった。)

 思わぬところで思わぬオーラル・ヒストリーを聞いた感じ。

 一方、人見知りも場所見知りも知らない双子は、テンション上がりっぱなし。広い宿の部屋から狭いわが家へと帰るのに、思わず謝ってしまう他はなし。