田園・お庭

 先月の発表で都市論に傾き、戦間期イギリスの都市論ということになると、必然的に(失われし)田舎論も射程に入り、そうすると「庭園」も主題に入ってくるわけだ。お庭なんかに興味はなかったのだが、重要そうなムーブメントと関連文献のメモ。

・庭園都市運動(Garden City Movement)*1

Garden Cities of To-Morrow (The MIT Press)

Garden Cities of To-Morrow (The MIT Press)

 このおっさんが始めた運動で(日本語訳もあり)、研究書としてはこれが面白そう。

Regaining Paradise: Englishness and the Early Garden City Movement

Regaining Paradise: Englishness and the Early Garden City Movement


イングランド田園保存評議会(Council for the Protection of Rural England)

 1926年にこれを設立したのは

England and the Octopus

England and the Octopus

 このおじさん。すでに『愛と戦い』で使ったネタだが、もう少し周辺を読み進めよう。(ところでこの本、手違いで二冊持っているので欲しい方はご連絡ください。)

 こうなると、ヴィタ・サックヴィル=ウェストの著作もちゃんと読まなければならないのか。ガーデニングの本とかいっぱい書いているし。というのは、これ全部、今年の夏の『ダロウェイ夫人』のシンポに向けた準備なので。ルクレチア・スミスがハイド・パークで(だったよね?)「ミラノの庭園をご覧になったことある?」と言うセリフが妙に気になったり。ハイド・パークの歴史を知るのにいい本はあるかなあ。

 ……とかなんとか書いておくと、もっと詳しい人がオフラインでいろいろ教えてくれたりする。ブログの使用法として、いや研究者として間違った姿勢だが。

 追記:モリスのArts and Crafts Movementも追加。モリスの庭はピクチャレスクな自然庭園の方に入るのかしら。単純に勉強不足で知らない。あとはナショナル・トラストか。

*1:これ、定訳は「田園都市」でした。