- 作者: フィリップ・K・ディック,Philip K Dick,大滝啓裕
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1990/06
- メディア: 文庫
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事情があって、フィリップ・K・ディック祭りの開催を宣言。とりあえず映画化された『スキャナー・ダークリー』を読もうかと思ったがなんとなく『ヴァリス』──現代版『阿片常用者の告白』──を読んでみる。主人公の名前はきっぱりフィリップ・ディックだったりして。しかし、本人の麻薬体験告白と遍歴を聞かされてもつまらないだろうから、ホースラヴァー・ファットというオルター・エゴを書きこむ。作品の成立事情としてはそんなところなのだろうか。この後『聖なる侵入』『ティモシー・アーチャーの転生』へと続く三部作ということだがついて行けるかどうか。だいたい宣伝文句に「問題作」とか書いてあるものはどう受けとっていいものやら駄作だと断言していいものやらわからない作品が多い。やっぱり『スキャナー・ダークリー』を読むとするか。