追悼

 書いては消し、書いては消し。

 死はあまりにも無意味だから、それについては沈黙を守るか、言葉を紡ぎ続けるか、その二つしか選択肢はないのです。死についての言葉は、いつも多すぎたり、少なすぎたりする。だから、書いては消し、書いては消し。

 しかし、急逝されたtoshimさんのブログに、彼を最も愛する人によって書き込まれた奇跡のような言葉が、ようやく麻痺状態から解放してくれたような気がします。

 今、私の机の上にあるのは、

 村山敏勝「予め喪われた死者へ──メランコリーの拡大」

 追悼読み、いたします。