妙な力

 会議。来週から行われる補習の準備。私の所属する学科ではTOEICの最低点を設定しており、それを満たさない場合は補習を受けることになる。さすがに専任が授業をするわけではないが、テキストはこちらで準備。コピー、コピー、コピー。ひたすらコピー(著作権のないものです。念のため)。

 事務のあたりをうろうろしていると、学事課長が手招き。その後は教務課から手招き。「取って食われそうな微笑み+手招き。」これは「お仕事」のサインである。大学の仕事って(と、一般化できるかどうかは分からないが)、こうやって、「偶然そこにいること」によってまわってくるものが多い。時期が時期だけに閑散とした研究室棟の自分の研究室で、お仕事。(私、研究室では研究してません。というか、できません。ニコチン摂取ができないので。)

 イチロー。いや、野球に興味はないのだが、妙に挑発的な発言をしているのを見て、まずいな、と思ったらやはりダメだった。「妙な力」が入ると、スポーツであれなんであれ、ダメなんだな。作家もそうかも。渾身の大作は、渾身の大作であるという事実によってのみ読まれていたりして、その実面白いのは余技で書いたものだったりする。でも、程良く力を抜くというのは、狙ってできるほど簡単なことではない。というのは昔音楽をやっていた時に痛感したものだ。妙な力が入っているといえば森山直太郎だが、彼の歌声が耳に入ると、息ができなくなる。