○×△ロック

 週末は東京からのお客様を迎え、京都をガイド。清水寺金閣寺、嵐山など、コテコテのコースをまわる。

 でも、自分自身でも行ったことのない場所ばかり。いつでも行ける所にはなかなか行かないもので。

In the Afternoon

In the Afternoon

 一昔前、シカゴを中心として盛り上がった(今でも盛り上がっているのか?)、「ポストロック」と言われる音楽をよく聴いていた。Tortoiseなど、「シカゴ音響派」とも呼ばれる。

 ルーツをたどると、20世紀の現代音楽における「リズム」「和音」「メロディ」の否定、音楽をそういった要素の組み合わせて作るのではなく、「ぼわーん」とした音のかたまりにしてしまうような流れがある(固有名を挙げるなら、クセナキスが代表してくれるでしょうか)。

 ポピュラー音楽にそういった潮流が取り入れられるのが、ドイツは特にケルンを中心とする電子音楽(テクノ)の前衛。Mouse on Marsあたり。

 で、「シカゴ音響派」はドイツの音響テクノの影響を受けつつ「ロック」をやるということになるのだけど、ここに至って、「音響」の意味するところは、全体的に音が「ぼわーん」としている、というところまで広がってしまい、「リズム」も「和音」も「メロディ」もちゃんと存在している、「癒し系ロック」みたいになってくる。

 その「癒し系」代表格みたいなのが、このL'Altraです。なんとなく、久しぶりに思いだして一枚買ってみました。やっぱり、癒し系。

 ちなみに、「ポストロック」は日本にも存在し、「くるり」が出てきた時などは「ポストロック」として売り出したはず。ここまで来ると、もうこの名前の示すカテゴリーはよく分からなくなる。日本の「ポストロック」は、一言で表現するなら「弱虫君ロック」だと思っているのだが、偏見だろうか。