オッサン

 しばしば指摘されることであるが、乳児は思いのほかオッサンくさい。初めは「ケプッ」とかわいらしかったゲップも、「ゴブォッ」と豪快になってくるし、各種の臭気もその強度が漸増していく。最初はわずかしか飲まなかったミルクも、際限なく飲み始め、かと思えば度を超して飲み過ぎ、嘔吐してしまうことなども多い。しかも学ばない。次の日には昨日の経験も忘れ、ミルクに「飲まれる」のである。表情や、様々な「音」も、時折思いがけないほどオッサンくさい瞬間がある。

 わが家には、オッサンが3人居る。誕生から5週間、みごと5キロの大台にのったオッサン二人と、「また、誕生日だなあ」としみじみしているオッサン。