文学概論。『エマ』映画版(ダグラス・マクグラス監督、グウィネス・パルトロウ、ユアン・マクレガー他出演)上映。
学生は最初は「人がいっぱい出てくる」ので混乱していたようだが、話がエマとナイトリー氏がくっつくあたりで、反応し始め、最後のチューで大盛り上がり。
終わって、「いやー、ムカツク話だね」と言うと、大反論。
実際、エマという女には腹が立ちます。
閑話休題。
この作品、例によって「階級」が問題なわけだが、これは現代の女子大生にはより身近に感じられる問題のはず。エマは、みずからの欲望を友人のハリエットに投影し、孤児の彼女を良い相手と結びつけることで「階級上昇」させようとする。結局、自らの欲望に目覚めたエマ自身によってそれは邪魔されることになり、ハリエットは、最初の段階でエマが「紳士ではない」という理由で求婚を断らせた、(田舎くさい)農場主のロバート・マーティンと結婚。結局、結婚による階級の流動は起こらない。
白馬の王子もIT企業の社長も、夢物語ですよ、ということを教えてくれる良作なわけです。
しかし、やっぱりいいね。グウィネス・パルトロウ。(←なんて、エマに感情移入してしまったら上記のような読みはできないんだけどね……)