大義なき戦争の現実〜『ウォーフェア 戦地最前線』(2026)【試写】

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 これは絶対に体調を整えていかないとと思い、体調を整えて試写に。予想通り、すさまじい映像体験でした。

 前作『シビル・ウォー』は鳴り物入りだったものの、正直どうにも微妙な後味を残したのに対して、これはもう戦場のリアリティを、「そんなのはどこまで突き詰めても再現されたリアリティですよ」、というすぐに出てきそうな批判なんか知らんとばかりに徹底的に追求することに淫する映画で、その突抜け感たるや。

 興味深かった点はいくつもありますが、重要なのは作品内にヒロイックな存在はいないし、また銃撃戦でバタバタと人が死んでいくような、戦争映画で見てきたようなことは実際の戦闘では起きないということです。戦場で死は突然にやってくるけれども、意外となかなか訪れない。

 もちろんイラク戦争を、米軍の精鋭ネイビー・シールズの部隊の視点から描くという時点で、政治的な観点からの評価を避けられない映画なわけですが、この映画は全編にわたって戦場そのものをスクリーンに、劇場に再現することのみに全振りし、そこに価値づけや評価を何もせず、ごろんとそこに放り出すということをしています。

 ですから、価値づけ・評価はすべて観客に委ねられていると考えていいのではないでしょうか。そして私は一観客として、この映画は反戦映画だと主張したいです。軽々しく戦争を待望する人びとには、この映画を見て戦場とは何かを知ってほしいと思うのです。イラク戦争大義なき戦争だった。そのことを十分理解した上でこれは見ていただきたい。確かにこの作品は「没入」がすべての映画ですが、この戦闘がどのような広い状況の中に埋めこまれたものであるかには、没入しながらも、やはり思いをはせていただきたいと思うのです。

 これを言った上で、体調を整えた上で観に行っていただきたい作品です。

 なお、個人的にはアレックス・ガーランドの最高傑作は『エクス・マキナ』で、それはまだ揺らぎません!